FX初心者の中には、まずは国内FXで経験を積んで、後に海外FXに挑戦したい、という方も多いのではありませんか？目標を持つことは悪いことではありませんが、まずは正確な知識を身につけ、その上でチャレンジするかを判断すべきです。
今回は、国内FXと海外FXの違いを比較します。双方の違いを理解することは、今後のあなたの取引にも大きな影響を与えることでしょう。じっくりと読んでみてください。
国内FXと海外FXの違い5つ！
国内FXと海外FXの違いを5つにまとめてみました。それぞれの項目で比較してみたので、一つずつ確認し、自分にはどちらの方がマッチしているかチェックしてみましょう。
レバレッジ
- 国内FX・・・最大25倍
- 海外FX・・・最大で数百倍から数千倍
レバレッジについては大きな違いがあります。国内FXに関しては、最大で25倍と定められているためそれを超える取引はできません。つまり10万円の元手であれば、250万円分の取引しかできないのです。
海外FXに関しては、特に規制はされていません。つまり数百倍であろうと数千倍であろうと関係なく取引できるのです（業者ごとに上限あり）。たとえば最大1,000倍の海外FXブローカーであれば、10万円の元手で1億円分の取引ができるわけです。より少ない元手で大きな取引がしたい、という方には、海外FXが向いています。
一方でレバレッジが高いということは、それだけリスクも高いことになります。ちょっとした為替の動きが大きな損失につながることもあるため、リスクを少しでも低くした取引をしたいのであれば、国内FXが向いています。
取引プラットフォーム
- 国内FX・・・国内FXブローカーが利用したプラットフォーム
- 海外FX・・・MT4が使える
取引プラットフォームに関しては、国内FXは融通がききません。各ブローカーが用意するプラットフォームを介して取引するしかないのです。一方で海外FXであると、そのほとんどがMT4(MetaTrader4)に対応しています。
MT4(MetaTrader4)には様々なメリットがありますが、特に注目して欲しいのが海外ブローカーのほとんどがMT4(MetaTrader4)に対応しているところです。国内FXで業者を変えるのは極めて大変です。取引プラットフォームを変えなければならないため、取引に慣れるためにはかなりの時間を要します。しかし海外FXは、そのほとんどでMT4(MetaTrader4)が使えるため、慣れるなどの時間は必要ありません。すぐにプラットフォームの機能を生かして新しい業者で取引できるわけです。
ちなみにMT4(MetaTrader4)にはカスタマイズ性もあります。オリジナルの取引ツールとしても利用できるため、自分併せてカスタマイズする楽しさもあるのです。
スプレッド
- 国内FX・・・0.2pipsから0.5pipsほど
- 海外FX・・・1pipsから2pipsほど
スプレッドは各為替の買値と売値の差額ことであり、広ければ広いほど不利になります。スプレッドに関しては、国内業者の方が狭いため基本的には有利です。ただ海外FXでも近年ではスプレッドが狭く設定される傾向が強まっていることは事実です。今後は、さらに国内業者と海外業者の差はうまるかもしれません。
スプレッドの違いが大きな影響を与えるのは、デイトレードやスキャルピングトレードを行う方です。スプレッドは取引1回毎に関わってくるため、取引回数が増えれば増えるだけ実質的な手数料を支払うことになるわけです。一方で、１日に１回程度や数日に１回程度、またはポジションの長期保有を考えている方であれば、スプレッドの違いはそれほど気にする必要はありません。
取引回数が多い方は国内FXが有利、取引回数が少ない方はどちらでも大きな差はない、と覚えておきましょう。
ボーナスやキャンペーン
- 国内FX・・・主にキャッシュバックキャンペーン
- 海外FX・・・100％ボーナス付与など
自社の宣伝も兼ねて、多くのFX業者はボーナスやキャンペーンを行っています。ただ、豪華という観点から見ると海外FXに軍配が上がります。
国内FXのキャンペーンの多くはキャッシュバックです。口座開設したり取引を行ったりすると、5,000円や10,000円のキャッシュバックが受けられるものです。
一方の海外FXの場合は、新規口座開設しただけで5,000円や10,000円のボーナスを付与してくれることがあります。さらに海外FXならではと言ってもよいのが、100％ボーナス付与です。口座に入金した金額の100％が付与してもらえるもので、たとえば50,000円を入金すれば、さらに50,000円入金されたものとして取引させてもらえるわけです。
ボーナスやキャンペーンの手厚い業者を利用したい、ということであれば海外FXをおすすめします。
税金
- 国内FX・・・申告分離課税
- 海外FX・・・総合課税
FXで儲けた場合は、税金を支払わなければなりません。税金を払う、という部分では国内も海外も一緒ですが税制が大きく異なるので注意してください。
国内FXの場合は申告分離課税と呼ばれるものであり、一律20％（復興特別所得税がかかり20.315％）が課せされます。一方で海外FXは総合課税なので、他の所得も関係してくることになり累進課税となります。すでに多くの所得を得ている人になると、海外FXでは多額の税金を支払うことにもなるため注意が必要です。
国内FXと海外FXの税金に関わるところで、一緒なところもあります。確定申告をする所得水準に関しては同じであり、給与所得者であれば年間20万円を超えるケース、非給与所得者である場合は年間38万円超を超えるケースに該当すると確定申告しなければなりません。
海外FXの方が魅力的！でもデメリットも有る
FX取引をする上でより魅力的なのは海外FXです。スプレッドも高くボーナスキャンペーンも見逃せません。しかし海外FXならではのマイナス面もあります。
こちらでは海外FXにおけるデメリットについてお伝えします。
信頼性が低い業者もある
国内FXであれば、まっとうな業者のみが生き残っています。安心して取引できるわけですが、海外FXの中には明らかに怪しい業者が紛れ込んでいることも珍しくありません。よくあるとされているのが、出金拒否です。
取引で利益が出たので早速出金しようとしたところ拒否されてしまった、といった事例が少なくありません。各業者が独自の出金ルールを設定しているので、そちらに抵触してしまった可能性も捨てきれませんが、意図して出金させないケースもあるため注意する必要があります。
ただ、安心して欲しいのが信頼できる海外FX業者の見分け方がある、という部分です。最も簡単なのが、金融ライセンスの有無です。金融ライセンスがある業者を必ず選んでください。そもそもFX業者の業者であれば、必ず金融ライセンスを所有しているはずなので、どこのものかを確認する癖をつけましょう。
有名な金融ライセンスをいくつか紹介します。
- BVIFSC（英領バージン諸島の金融サービス委員会)・・・iForex、IFC Markets、FBSなど
- CIMA（ケイマン諸島金融庁)・・・Tradeview、VANTAGE FXなど
- BFSB（バハマ金融サービス庁)・・・ActivTrades、FxProなど
- FSCM（モーリシャス共和国の金融サービス委員会)・・・FXTM、DealFX、MYFXMarketsなど
- VFSC（バヌアツ金融サービス委員会)・・・MiltonMarkets、Titan FXなど
- FSA（セイシェル金融サービス庁）・・・IC Markets、Exness、XM、Tickmill、HotForexなど
信託保全なし
信託保全とは、FX業者が倒産した時にトレーダーの資産を保証してくれることを指しています。金融機関等が基本的に保証してくれ、国内FXは基本的に信託保全ありです。
海外FXに関しては、信託保全が国内とは異なり義務付けられていません。つまり倒産時の損失リスクは少なからずあるのです。
ただ、海外FXの中には、業者側の資産と顧客の審査を個別に管理している業者も少なくありません。倒産したとしても、トレーダーの資産は別なので保証されているのと同じ状況になるわけです。
まとめ
国内FXと海外FXの違いを比較してみました。
取引に直接的に関わる部分としては、レバレッジとスプレッドがあります。あなたはレバレッジを重視するでしょうか？それともスプレッドを重視するでしょうか？レバレッジを重視するのであれば海外FX、スプレッドを重視するのであれば国内FXがおすすめです。
取引プラットフォームやキャンペーン・ボーナスに関しては海外FXが有利なので、基本的には海外ブローカーの方が魅力的に感じる方が多いでしょう。もちろんレバレッジが高いのでリスクもありますが、チャレンジしてみる価値はあります。
安全性については若干心配な面もありますが、海外FXの中には老舗も多く信頼できるところも増えてきました。ネットの体験談なども確認した上で、安心して取引できるところを探して申し込んでみませんか？