トレードビューでEAをするなら、まずは選び方のポイントを押さえておきましょう。
もし選び方に迷ったら、無料のEAから始め、慣れてきたら有料に切り替えるのがおすすめです。
値段が高いEAが良いとは限りませんし、逆に値段が安いEAで利益が上がる可能性もあります。
バックテストがしっかりしたEAが安心ですが、そのバックテスト自体が改ざんされたものである可能性もあり、選ぶのには時間をかける必要があります。
今回は、トレードビューでEAを使う際のメリットやデメリットなどご紹介します。
EA(自動売買)ってそもそもなに?
EAは「Expert Advisor(エキスパートアドバイザー)」の略で、MT4上で起動可能な自動売買用のシステムを指します。
トレードビューなどのFXでトレードを自動化させるために使われます。
本来裁量トレードは、トレーダーが注文やポジション決済を行いますが、EAは組み込まれたプログラムが自動的に働き、全自動でトレードをすることが可能です。
人間が運用するにあたっては、当然食事や仕事、睡眠などトレード出来ない時間帯が存在しますが、EAを使っていれば24時間自動で取引を行ってくれます。
自動売買プログラムは、別名「シストレ(システムトレード)」とも呼ばれますが、EAを使った場合トレーダーは正常に稼働しているかのチェックを行うだけで良いので、ぐっと難易度も下がります。
EAを設定するタイミングは自分の都合の良い時(休みの日など)にできるため、稼働させてしまえばチャートの確認などする必要がなく、日中仕事がある人でもトレードができるメリットもあります。
トレードビューでEAを始める方法
トレードビューでEAを始めるには、最低でもトレードビューが出来る環境にする必要があります。
以下に、EAを始める流れをご紹介します。
- トレードビュー用のアカウント口座を作っておきます。
登録自体は5分から10分ほどで完了するので、まずはトレードビューの口座を作りましょう。 - 仮想専用サーバー(VPS)を契約します。
VPSはWEB上でレンタルできる仮想上のPCのことです。
VPSを契約後、MT4のEAを起動すれば、EAで24時間運営が可能になります。
EAは24時間運営したいので、必ずVPSを契約しておきましょう。 - VPSを使ってOSをインストールします。
VPSはネット上のPCであるため、OSが必要です。
ただし、一部の仮想専用サーバーでは、あらかじめOSが入っている(お名前.comデスクトップクラウドなど)ものもあるので、その場合はOSの再インストールは必要ありません。 - VPSでMT4をインストールします。
MT4をダウンロードするには、公式サイトかトレードビューのダウンロードページからのいずれかを選ぶ必要があります。
ダウンロードはボタンを押すだけで出来るため、簡単です。 - EAをDLし購入します。
EAを入手するためには、MT4なら「MQL5」か「GoGoJungle」から購入ができます。
ダウンロード前に、EAの口コミなどチェックし、実績があるものを選びましょう。
もし不安なら、無料のEAから始める方法もあります。
最初は無料で始めて、運用に慣れてから有料EAを探せば、よりリスクなく運営が可能です。 - EAを手に入れたらMT4にインストールします。
VPSの中にEAをダウンロードしておけば、MT4アップも簡単になるので、ぜひVPSを効果的に使ってください。
EAをMT4にインストールできれば、完了です。
EAの選び方のポイント
EAには種類が非常に多いため、無料で試したとしても、いざ有料に手を出そうと思う時に選ぶのに困ることがあります。
そのため、EAを選ぶなら以下のポイントを押さえておきましょう。
ポイント①取引回数が多すぎても少なすぎてもダメ
EAを選ぶなら取引回数が多すぎず少なすぎない、適切な回数のものを選ぶ必要があります。
なぜなら、取引回数が少なすぎるEAはバックテストの信ぴょう性が少ないからで、多すぎるEAは実際に取引をした時にスプレッドが広くなる可能性があるからです。
スプレッドの幅が広くなると、費用がかかるので利益も出づらいため、少なすぎたら良しあしの判断が出来ませんし、多すぎてコストがかさむのは避けたい所です。
ポイント②最大のドローダウンが小さいものを選ぶ
最大ドローダウンを簡単にご紹介しますと、EA運用期間中に取引で大負けした金額が最高証拠金の何%に値するのかを示す数値です。
大負けした時にどれくらい取引に損害が出たのかを表す数値でもあるので、最大ドローン数が50%など、明らかに高いEAは避けるようにしましょう。
ポイント③詐欺ツールには注意が必要
EAの中には、明らかに胡散臭い、例えば「必ず儲かります!」や「半年で資産が倍になります!」などのキャッチコピーの場合は、詐欺の可能性があるので避けましょう。
勝てないだけでなく、ツール代金も取られてしまうので、費用も段々とかさんでいきます。
EAを使ったからと言って必ず勝てるとは限りませんので、うたい文句に踊らされないようにしましょう。
ポイント④損益が右肩上がりを選ぶ
EAを選ぶ時には、損益グラフに気をつけてみましょう。
もし損益グラフが右肩上がりになっていれば、こちらはバックテストの結果が良好との証拠なので、選んでおいて損はありません。
バックテスト=運用成績が安定していれば、グラフが右肩上がりになります。
そのため、損益グラフが右肩上がりなら、バックテストでトライアル&エラーを繰り返して、微調整が行われている証にもなります。
ポイント⑤勝率は無関係
EAを選ぶ時には、勝率は無関係なので、選ぶ際の基準にしないでください。
理由としては、例え勝率が高いEAを使っても、利小損大のトレードをすれば儲かるとは限りませんし、利大損小のトレードをすれば勝率が低くても儲かるからです。
勝率が低いEAでも、トレードの方法によっては利益を上げ損を減らすことも可能なので、勝率だけでEAを選ぶのは早計です。
勝率を単純に高めたいなら、含み損が解消したタイミングを見計らって、利益を獲得すればOKなので、EA選びでは勝率は必要な要素ではありません。
EAを運営するメリットは?
EAを運営するメリットは、主に以下の3つですので見ていきましょう。
メリット①優秀なトレーダーの手法が使われている
EAは、実際にトレーダーが使っている手法を元に作られています。
もちろんテストに使うトレーダーが優秀なのは間違いない所なので、初心者でも上級者と同じトレードにできます。
自分で勝てるトレーダーには余りメリットはありませんが、特に初心者の場合はEAを使った方が儲かる可能性も高くなります。
メリット②合理的なトレードができる
人間だとトレードの際に感情が入ることがありますが、EAは機械的にかつ合理的なトレードができます。
一定の利益が得られるタイミングで利確して、一定の損失が出るタイミングで損切りをしてくれるので感情の挟む余地もありません。
人間が判断すると、時に甘い判断が命取りになりますが、機械で自動的にやってくれるなら、合理的にトレードが出来る分儲けも得やすくなるのもメリットです。
もしFXのトレードで気分の上下が激しい人は、EAを使った方が利益を得られるでしょう。
メリット③チャートを見る必要がない
FXでトレードする時、一番時間がかかると言われるのがチャートの分析です。
注文のタイミングを計るために、時には長時間チャートを眺めないといけないこともあります。
もし仕事があれば、チャートを確認できませんし、中にはチャートが気になって仕事に身が入らないなどの問題が出る可能性も否定できません。
そこでEAを使うことで、チャートの分析をする時間を短縮し、決済や注文を自動で出来るのは大きなメリットです。
相場によってEAを切り替える必要もありますが、それでもチャート分析時間がないことで、より効率的に稼げるようになります。
EAを運営するデメリットは?
便利に見えるEAですが、メリットはもちろんあるのですが、デメリットもあるので以下に見ていきましょう。
デメリット①収益性の高いEAを探す必要がある
EAを選ぶ時には、無料ならさほど問題にはなりませんが、有料のタイプを選んだ時、どのEAが一番収益が高いかを確認するのは非常に困難です。
もし本当に稼げるEAなら、自分一人で利益を得たいと情報を渋るでしょうし、人気の高いEAを選べば、皆が集中してしまうため、結果的に利益が減ってしまいます。
そのため、収益性の高いEAを探すには、膨大な情報力が必要になり、選ぶのが困難と言われる理由です。
デメリット②柔軟に対応できない
機械で自動で取引を行うEAでは、機械的な作業になるため、人間がトレードするように臨機応変に対処することができません。
人間が取引をすれば、ニュースなどの情報を元に「今は稼げなさそうだから、取引を止めておこう」など出来ますが、EAにはそれがなく、命令があるまでずっと作業を続けます。
24時間放っておけるのはメリットですが、逆に新しい命令があるまで動けないのはEAのデメリットです。
もちろん、臨機応変に対処する時期は滅多にありませんが、それでも問題が起きた時にすぐに対処できないことは覚えておきましょう。
デメリット③裁量トレードより利益が少ない
EAは自動売買はしてくれますが、全体的に見ると裁量トレードよりも収益率が低めなことが多いです。
そのためEAを使った場合、月利は5~10%ほどに留まります。
なぜ収益が上がらないかと言えば、EAにはムチャなトレードが出来ないようにとあらかじめプログラムされているからです。
人間がトレードする際には「今がチャンスだから、少し増やそう」などの判断ができますが、EAには判断できません。
そのため、月利100%などのEAは本来ありませんので、詐欺業者に引っかからないように、利益が少ないデメリットがあることは覚えておきましょう。
EAを使う際に気をつけたいこと
トレードビューでEAを使うなら、以下のポイントも押さえておきましょう。
- 市販EAには詐欺が多いので注意
EAは便利なツールですから、当然価格帯も1~10万円と高い相場です。
またツールなので原価はなく、売れれば売れただけ利益が上がります。
そのためEA開発者の中には、バックテストの結果を変えて、利益が出るように見せかけていることがあります。
これは間違いなく詐欺なので、気をつけましょう。
もし自分でデータ改ざんを調べたいなら、自力でバックテストやフォワードテストを行ってください。
安いEAが良いか高いEAが良いかは使ってみないとわからないですが、余りにもうま過ぎる話に飛びつかないことが大切です。 - 完全放置で稼げるのがEAではない
EAは24時間取引を自動で行ってくれますが、相場の変化に合わせてEAを切りかえる必要があることも知っておきましょう。
例えば、トレンドタイプのEAは、レンジ相場で収益を出しづらいという欠点があります。
そのため、トレンドタイプのEAをレンジタイプのEAに切り替える必要も出てきます。
EAは完全放置で稼げるものではなく、状況に応じて最適のEAに切り替える必要があることも覚えておきましょう。
EAを使うならメリットとデメリットを押さえよう!
EAを使ったメリットとデメリットを知っておけば、詐欺業者にも引っかかりづらくなります。
なぜなら、絶対にありえない数値があらかじめわかっているからです。
EAは初心者でも熟練者並みのトレードができると人気ですが、必ず勝てるシステムではないので、実力を過信しないようにしましょう。
もしEAが面倒なようなら、MAMを使ってみるのも一つの方法です。